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フィリピンでの『里帰り出産』:日本国籍を失わないための必須手続き(国籍留保)


Re.ing行政書士事務


目次



1. フィリピンで生まれると、自動的に「二重国籍」になる


フィリピンの国籍法は、親のどちらかがフィリピン人であれば子供に国籍を与える「血統主義」です。

一方で、日本の国籍法も同様の血統主義です。


そのため、日本人の父(または母)と、フィリピン人の母(または父)の間にフィリピンで生まれた子供は、生まれた瞬間に日本とフィリピンの両方の国籍を持っています。


ここまでは日本で生まれた場合と同じですが、問題はその後の「維持」にあります。



2. 恐怖のルール:国籍留保をしないと日本国籍が消える?


日本の国籍法第12条には、非常に厳しい規定があります。

「外国で生まれ、かつ、外国の国籍を有する日本国民は、出生の時にさかのぼって日本国籍を失う。ただし、日本国籍を留保する意思を表示したときは、この限りでない。」

つまり、フィリピンで生まれた子供について、

意識的に「日本国籍をキープします」という意思表示(国籍留保)をしない限り、

その子は最初から日本人ではなかったことになってしまうのです。



3. 期限は「3ヶ月以内」!1日でも過ぎたらアウト


この「国籍留保」の意思表示は、出生の日から3ヶ月以内に行わなければなりません。

例えば、10月10日に生まれた場合、翌年の1月9日までが期限です。


フィリピンは島国であり、役所の手続き(PSAの出生証明書発行など)に時間がかかることがよくあります。


「書類が揃わないから」とノンビリしていると、あっという間に期限が来てしまいます。

1日でも過ぎると、日本の役所や大使館は受理してくれません。

産後の忙しい時期ではありますが、子供のルーツ等に関わることなので

必ず行いましょう



4. フィリピンでの出生届(Report of Birth)の手順


里帰り出産をした場合、以下の流れで手続きを進めます。

  1. 現地の病院・役所へ届出: まずはフィリピン側の手続きを済ませ、PSA(国家統計局)発行の出生証明書を取得します。

  2. 日本大使館・領事館へ: マニラの日本大使館、またはセブ・ダバオの領事館へ「出生届」を提出します。

  3. 「日本国籍を留保する」の署名: 出生届の用紙にある「日本国籍を留保する」という欄に署名・捺印をします。これが最も重要なプロセスです。


※郵送での提出も可能ですが、不備があると期限内に受理されないリスクがあるため、細心の注意が必要です。



5. もし期限を過ぎてしまったら……「国籍の再取得」という茨の道


万が一、3ヶ月を過ぎて日本国籍を喪失してしまった場合、どうなるのでしょうか?

その子は「フィリピン人」として扱われるため、日本に連れてくるには「日本人の子」としてのビザ(定住者等)が必要になります。


一応、法務大臣に対して「国籍の再取得」を届け出る道は残されていますが、「18歳未満であること」や「日本に住所を有すること」などの条件があり、手続きは非常に煩雑です。


最初から適切に「国籍留保」をしていれば不要だった苦労を、子供に背負わせることになってしまいます。



6. まとめ:里帰り出産の前に、必ず「日本のルール」を確認して


里帰り出産は、パートナーにとっては心強いものですが、法的な手続きの難易度は日本国内での出産の比ではありません。

Re.ing行政書士事務所では、八王子を拠点にフィリピン現地の手続きに関しての、お手伝いをしています。

代表がフィリピン人ハーフであるため、現地の言葉でのサポートや、大使館とのやり取りのアドバイスも可能です。


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