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【業種別許可ガイド】「建築一式工事」のホントのトコロ。新築からリフォームまで、一式と専門の境界線

Re.ing行政書士事務所


Re.ing行政書士事務所は八王子にある建設業者サポートに特化した行政書士事務所です。

 〇法人設立

 〇融資

 〇建設業許可

 〇特定技能外国人受入れ

など、事業に関わることは何でもご相談ください!


■目次



1. はじめに:家を建てるから「建築一式」…の前に知っておきたいこと


こんにちは。

八王子のRe.ing行政書士事務所です。

前回からスタートした「建設業許可29業種を1つずつ深掘りするシリーズ」


「土木一式」に続いて、今回はもう一つの巨大な一式許可である「建築一式工事(建築工事業)」をピックアップします。


リフォーム会社や工務店の社長様から、「うちは木造住宅のフルリフォームもやるし、新築の注文住宅も受けているから、建築一式を取れば完璧だよね?」というご相談を本当によくいただきます。


「一式」という言葉はすごく魅力的ですし、これを持っていれば建築系の工事なら何でも網羅できそうな気がしますよね。


でも、前回の土木一式と同じように、ここにも「知っておかないと後で泣きを見る落とし穴」がしっかり準備されています(笑)


今回は、建築一式工事の本当の中身と、実務での注意点について、分かりやすくお話しします。



2. 建築一式工事とは:更地に建物を立ち上げる「総指揮官」


法律的な意味での建築一式工事とは、原則として「元請の立場で、総合的な企画・指導・調整のもとに、建築物を新設・改築する工事」を指します。

もっと噛み砕いて言うと、更地の状態から、大工さん、基礎屋さん、屋根屋さん、内装屋さん、電気屋さん、水道屋さんといった、たくさんの専門職人さんたちを後ろからコントロールして、一棟の建物を完成させる「総指揮官(メインの元請業者)」のための許可です。


2.1 具体的な工事内容の例示

役所の手引きには、以下のような工事が例として挙げられています。

  • 木造住宅や一軒家の新築工事

  • 分譲マンションや賃貸ビルの建設工事

  • 工場、倉庫、商業施設の建築工事

  • 学校や病院、公民館などの公共建築物の新設工事


2.2 なぜ「一式」と呼ばれるのか?

これらはすべて、「屋根と柱と壁がある建築物」を丸ごと形にする工事ですよね。大工仕事だけでも、塗装だけでも絶対に完成しません。さまざまな専門工事が複雑に絡み合うため、それらを「一式(ひとまとめ)」としてプロデュースする役割だから、建築一式と呼ばれています。



3. ここが勘違いの温床:「大工」「内装」「屋根」との決定的な違い


さて、ここからが現場で一番トラブルになりやすい「境界線」のお話です。

よくあるトラブルがこれです。


「建築一式の許可を取ったから、これで500万円以上の大工工事(または内装仕上工事)の現場に下請として入れるぞ!」

これは建設業法上、完全にアウトになってしまいます! 建築一式の許可を持っているからといって、500万円以上の「個別の専門工事」を単体で請け負うことはできません。

例えば、他社の新築現場に下請として入って「大工工事だけを800万円で請け負う」という場合、必要なのは建築一式ではなく「大工工事」の許可です。

同じように、店舗のクロスや床を張り替えるだけの工事なら「内装仕上工事」、屋根の葺き替えだけなら「屋根工事」の許可がそれぞれ必要になります。


「一式を持っているから何でもできる」と思い込んでいると、いざ大きな専門工事の案件が飛び込んできたときに「下請契約が結べない!」という事態に陥ってしまうのです。



4. 申請時の注意点:リフォーム工事を「一式」で認めてもらうための高い壁


「うちは新築じゃなくて、大規模なフルリフォーム(リノベーション)を元請でやっているんだけど、建築一式で申請できる?」という質問も多いです。


結論から言うと申請は可能ですが、役所の審査(東京都など)はかなり厳しくなります。 注文書に「〇〇邸リフォーム工事一式」と書かれているだけでは、役所の窓口で「これ、中身はただの内装仕上と管工事の組み合わせですよね?」と一蹴されてしまいます。


リフォーム工事を「建築一式」として認めてもらうためには、見積明細(内訳書)を見て、以下のような要素が入っていることを書類で証明しなければなりません。

  • 建物の骨組み(構造体)に手を加えるような大規模な増改築か

  • 間取りをガラッと変えて、建築確認申請が必要になるものか

  • 複数の専門工事が有機的に組み合わされているか


「元請で1,000万円のリフォームをやったから一式だ」とは一概に言えないのが、この申請の難しいところです。


内訳書を1枚ずつめくり、役所の担当者が納得する「一式工事としての証拠」を引っ張り出す作業が必要になります。



5. まとめ:自社にとって今、本当に必要な許可を見極めるために


建築一式工事の許可は、会社の信用度をグッと高めてくれる素晴らしい資格です。


しかし、会社の売上の大部分が「下請としての専門工事」や「部分的なリフォーム工事」であるならば、実は「大工」「内装仕上」「とび・土工」といった専門許可を1つずつ集めていく方が、実務上の使い勝手は圧倒的に良かったりします。


「うちのこれまでのリフォーム実績って、建築一式として認めてもらえそう?」

「下請の仕事も多いんだけど、一式と専門、どっちを先に取るべき?」

そんな風に少しでも迷われたら、ぜひ一度当事務所へご相談ください。


社長様がこれまで積み上げてきた大切な実績(注文書や見積書)を見拝見しながら、一番無駄がなく、会社を強くするための許可戦略を一緒に考えさせていただきます。

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