フィリピンの『13ヶ月手当(ボーナス)』とクリスマスの重要性
- reingnagao
- 4月22日
- 読了時間: 3分

フィリピン人パートナーと日本で暮らす上で、12月の過ごし方や金銭感覚の違いに驚く日本人配偶者は非常に多いです。
なぜ彼らがこれほどまでに12月に情熱を注ぐのか、その背景にある法的・文化的な理由を紐解きます。
目次
1. 法律で決まっている?「13ヶ月手当(13th Month Pay)」とは
フィリピンには、「13ヶ月手当(13th Month Pay)」という法的な制度があります。
これは、すべての民間企業の従業員に対し、給与の1ヶ月分に相当する額をボーナスとして支給することを義務付けた法律(大統領令第851号)です。
原則として12月24日までに支払われるため、フィリピンの労働者にとって12月は「1年で最も財布が潤う月」となります。
この習慣があるため、日本で暮らすフィリピン人にとっても「12月には余分にお金が入ってくるはずだ(あるいは家族に渡すべきだ)」という感覚が強く染み付いています。
2. 世界最長!9月から始まるフィリピンのクリスマス
フィリピンのクリスマスシーズンは、通称「Ber Months(バー・マンス)」と呼ばれます。これは、9月(September)から12月(December)までの、語尾に「ber」がつく月のことです。
9月に入ると街中にクリスマスソングが流れ出し、ツリーが飾られます。
彼らにとってクリスマスは単なるイベントではなく、数ヶ月かけて準備する「1年間の集大成」です。
12月24日の深夜に家族全員で食べる豪華な食事「Noche Buena(ノチェ・ブエナ)」は、何よりも優先される神聖な時間です。
3. 日本にいても期待される「13ヶ月手当」相当の送金
ここで問題になるのが、フィリピンに残した家族との関係です。
現地の家族は、「日本で働いているのだから、当然13ヶ月手当(ボーナス)が出ているだろう」と期待しています。
たとえパートナーが日本で専業主婦(主夫)であったり、ボーナスのないアルバイトであったりしても、フィリピン側の家族からは「12月はいつもより多めに送金してほしい」というプレッシャーがかかりがちです。
ここで日本人配偶者が「うちはボーナスなんてないよ」と突っぱねてしまうと、パートナーは家族に対して面子が立たず、深く傷ついてしまうことがあります。
4. 「Pasko(パスコ)」を祝えないことは最大の不幸?
フィリピンの言葉でクリスマスを「Pasko(パスコ)」と言います。
彼らにとって、この時期に家族にお祝いの品を贈ったり、豪華な食事を提供できなかったりすることは、1年間の自分の努力が否定されたような、非常に悲しい気持ちにさせます。
「お金がないから今年は我慢して」という論理は、フィリピンの文化ではなかなか通用しません。
彼らにとっての12月は、理屈を超えた「愛と分かち合いの月」なのです。
5. 夫婦円満のコツ:12月のための「特別予算」のススメ
12月の送金トラブルを防ぐためには、年間を通じた計画が不可欠です。
12月専用の貯金: 毎月の生活費とは別に、少しずつ「クリスマス予算」を積み立てておくことをお勧めします。
早めの対話: 11月頃には「今年のクリスマスは、これくらいの予算で送金しよう」と二人で決めておくことで、直前の急な要求による喧嘩を防げます。
プレゼントの工夫: お金だけでなく、日本のお菓子や日用品を詰めた「バリクバヤン・ボックス」を早めに送ることで、現地の家族の満足度を高め、追加の現金要求を抑える効果もあります。
6. まとめ:文化を尊重することが、深い信頼関係を築く
日本人から見れば「12月だけなぜそんなに浮き足立つのか」と不思議に思うかもしれません。
しかし、パートナーが家族のために13ヶ月手当を気にかけ、クリスマスを大切にするのは、彼らが持つ「優しさ」と「義理堅さ」の現れでもあります。







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