特定技能外国人の「募集取決め」と「雇用契約」:DMW登録に必要な公証手続きと雛形(ひな形)
- reingnagao
- 1月8日
- 読了時間: 4分
更新日:1月15日

目次
募集取決め(Recruitment Agreement)の役割と法的要件
2-1. なぜ「公証」が必要なのか?
2-2. 募集取決めが不要となるケース
1. はじめに:フィリピン人特定技能外国人採用における契約書の特殊性
フィリピン人の特定技能外国人を受け入れる日本の企業は、日本の入管法上の手続きに加え、フィリピンの移住労働者省(DMW: Department of Migrant Workers)が定める厳格な要件を満たす必要があります。
この要件を満たすために、受入機関は、
人材募集を行う送出機関との間で募集取決め(Recruitment Agreement)を締結し、さらに外国人本人との雇用契約書をDMWの承認を得たひな形で作成する必要があります。
特に、この募集取決めには日本の公証役場での公証が必要とされており、この国際的な手続きがフィリピン人採用プロセスの初期段階における大きな壁となります。
2. 募集取決め(Recruitment Agreement)の役割と法的要件
募集取決めは、受入機関が認定送出機関を通じてフィリピン人材を募集し、
雇用する際の権利と義務を明確にするための契約です。
フィリピン政府は、自国民である海外フィリピン人労働者(OFW)を保護する観点から、この取決めの締結を原則として義務付けています。
2-1. なぜ「公証」が必要なのか?
募集取決めに日本の公証役場での公証が求められるのは、日本側の企業とフィリピン側の送出機関との間で締結された契約が、日本法に基づき正当に成立したことを公的に証明するためです。
この公証を経た書類を、フィリピンのMWO(移住労働者事務所)を通じてDMWに提出します。
2-2. 募集取決めが不要となるケース
ただし、受入機関が特定技能所属機関として既にDMWに登録されている場合は、募集取決めの締結および公証手続きは不要とされています。
この点は手続きの簡素化に繋がりますが、既存登録企業でも、雇用契約の変更や求人数の増加があれば、MWO/DMWへの求人・求職票等の承認手続は必要となります。
3. 雇用契約書:DMWへの承認と日本法との整合性
特定技能外国人と締結する雇用契約書は、日本の労働基準法を遵守していることはもちろん、フィリピンのDMWが求める最低限の労働条件や様式を満たしている必要があります。
DMWは、外国人労働者が不利な条件で雇用されないよう、事前に雇用契約書のひな形の内容を審査し、承認を与えます。受入機関は、このDMWに登録・承認されたひな形に基づいて、特定技能外国人本人と雇用契約を締結することが義務付けられています。
4. DMW/MWOへの登録・承認プロセスと必要書類
募集取決めおよび雇用契約書の承認を得るためのMWO/DMWへの主なプロセスは以下の通りです。
MWO/DMWへの登録申請: 受入機関の雇用に関する情報の登録や、雇用契約書のひな形、求人・求職票等の承認申請を行います。
募集取決めの公証: 日本の公証役場にて公証手続きを行います。
MWOでの審査・面接: MWOによる提出書類の審査と、受入機関代表者による面接を経て、書類が承認されます。(2025年12月現在、東京事務所管轄内は面接不要です)
これらの書類が全て承認され、DMWに登録されることで、受入機関はフィリピン人材を正規に受け入れる資格を得ます。
5. 契約不備によるリスクと専門家によるチェックの重要性
募集取決めや雇用契約書に不備がある場合、MWO/DMWでの承認が得られず、フィリピン側の手続き全体が停止してしまいます。これは、COE(在留資格認定証明書)の有効期限(3か月)切れという最悪の結果を招きかねません。
契約内容が両国の法制度に準拠しているか、公証手続きが正確に行われているかを確認するためには、国際的な手続きに精通した専門家のサポートが不可欠です。
Re.ing行政書士事務所は、フィリピン人特定技能外国人の採用において、募集取決めの適切な作成から公証手続きの支援、DMW承認済みの雇用契約書のひな形に関するアドバイス、そしてMWO/DMWへの登録・承認申請の代行まで、国際契約の専門知識をもって貴社をサポートします。
6. まとめ
契約の種類 | 募集取決め(Recruitment Agreement) | 雇用契約書 |
契約相手 | 認定送出機関 | 特定技能外国人本人 |
法的要件 | 日本の公証役場での公証が原則必須 | DMWに登録されたひな形を使用 |
目的 | 人材募集・雇用に関する権利義務の明確化 | 労働条件の確定とDMWの保護要件の充足 |





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